それは絶対にNG!現役栄養士が教える黒酢のダイエット・美肌・疲労回復有効活用方法。黒酢サプリの口コミだけでは把握できないこと
更新日:2017.11.17
投稿日:2015.08.31
黒酢と普通のお酢は何が違うの?
一般的に黒酢は「ダイエットに良い」「美肌に良い」「疲労回復に良い」といわれています。
女性が求め続ける美容や健康づくりにとっても役立ちますが、通常のお酢と何が違うの?
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
また単純に黒酢といっても黒酢そのものからサプリメントまであらゆる商品として出回っています。
みなさんどれを買ったら良いか迷いませんか?
せっかく買うならより効率よく効果を実感したいものですね。
今回は黒酢の解説をしながら摂取方法や選び方をお伝えします。
黒酢ってどんなもの?
原料は玄米や大麦のみを使用し麹を使って発酵、熟成させたものです。
黒酢の独特な褐色は発酵、熟成により色づいたものです。
普通のお酢は約3カ月でできますが、黒酢は熟成期間が長いのでお酢よりも多くのアミノ酸、乳酸やクエン酸など16種類もの有機酸、ビタミン、ミネラルなど私たちの健康や美容に欠かせない成分が多く含まれているのが特徴です。
その中でも美肌、ダイエットに良いと言われる2つの有機酸について解説していきたいと思います。
アミノ酸の働き
黒酢の特徴は豊富なアミノ酸です。
黒酢のアミノ酸は私たちのからだでは作られない必須脂肪酸(スレオニン以外)8種類やその他のアミノ酸を含んでいます。
アミノ酸には脂肪の吸収を抑制し、脂肪を燃焼させる働きがあります。また黒酢には分岐鎖アミノ酸と言われるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)を含んでおり、このBCAAは基礎代謝をアップさせる働きがあるので、代謝が落ちて痩せにくくなってきた方におすすめです。
こうしたアミノ酸の効果で皮膚や髪の代謝を高め、肌を内側から守り潤いや保湿してくれると言われております。
酢酸と有機酸の働き
アミノ酸以外にも特徴的なのが酢酸の存在です。
お酢なので当然と言えば当然なのですが、この酢酸には内臓脂肪を減少、血圧低下(高血圧予防)、血中コレステロールの合成を抑制する働きがあり、生活習慣病の予防に役立ちます。
有機酸は腸を刺激するので腸は活発に動き、便がスムーズに出るようになります。
腸内に便が長期間溜まると有害物質が血液を通って全身を巡るため肌荒れなどの原因にもなります。
黒酢により腸内環境も整い、便秘予防だけではなくカルシウムなどのミネラルの吸収も助けます。
黒酢を飲むタイミング
黒酢で難しいのは摂取方法と選び方でしょう。
摂取方法とタイミングについても少しお話していきたいと思います。
黒酢は酸味が強いので食前は控えてください。
胃酸の分泌を促し胃に負担をかけてしまいます。
食事中や食後は胃が活発に動いているので、黒酢を飲むと消化吸収が良くなります。
胃の調子が悪い時や胃が荒れているときは控えましょう。
効果的な習慣と飲み方
1日50~60mlが目安量です。1回20mlを3回に分けても大丈夫です。
大切なことは毎日摂り続けることです。
続けやすい方法を見つけてみましょう。
忙しくて簡単に摂りたい方はサプリメントやパックで販売されている黒酢ジュースがおすすめです。
黒酢は薄めても効果は減らないので、牛乳やお水、ジュース、炭酸水などで割って飲みましょう。はちみつを混ぜると飲みやすくなります。
ただし、ジュースやはちみつは糖分が多いので入れすぎないようにしましょう。
飲みやすいとついつい飲み過ぎてしまいます。
沢山飲んだら良いというものではありません。1日の目安量を参考にして下さい。
黒酢レシピ
黒酢そのものでもアミノ酸や有機酸などを含んでいるため美容や健康に良いですが、黒酢を調味料として使うことによって食材の栄養素が吸収しやすくなります。
酸味が苦手で飲みにくい方でも、お食事なら黒酢の量を調節できるので上手に黒酢を摂ることができます。
黒酢には血圧を下げる働きがありますが、高血圧の方はお食事の塩分を減らすことも大切です。
黒酢の酸味を利用して減塩のお食事も作れます。
酸味は食欲増進の働きもあるので、食欲がないときにも黒酢を利用してみましょう。
黒酢でカルシウムアップ |
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黒酢の牛乳割り 黒酢を牛乳で割って飲むと酸味が抑えられるのでとても飲みやすくなります。 黒酢と牛乳の配合によっては飲むヨーグルトのようにとろみがつきます。 カルシウムは吸収しにくいミネラルですが、牛乳に黒酢を入れることでカルシウムの吸収率がアップします。牛乳割はとっても簡単なうえ朝1杯飲むと腸の調子も良くなってきます。 便秘で悩んでいるかたにおすすめです。 |
黒酢で鉄分アップ |
レバーと小松菜の黒酢炒め レバーや小松菜は鉄分を多く含む食材ですが、鉄も吸収されにくいミネラルの1つです。 とくに小松菜などの植物性の鉄は吸収されにくいですが、黒酢に含まれている有機酸と一緒に摂ることで吸収されやすい形に変わります。 |
黒酢で減塩 |
揚げ鯖の甘酢あんかけ 黒酢の酸味を利用することで、あんに入れる醤油や塩を減らせるので減塩になります。 |
黒酢は名前の通り黒(褐色)色をしています。
黒酢が多いとお食事の色が褐色に仕上がるので色が気になる方は使う量を調節しましょう。
黒酢サプリメントを選ぶなら
食事、調味料以外の方法ではサプリメントでの摂取です。
手軽に効率よく摂取できる点では便利ですが、いろいろな商品がありすぎて何を選んだらいいか迷います。
選び方のポイントとしては、毎日摂り続けるものなので1日に飲む回数や価格が自分にあっているかで選ぶのが良いかと思います。
価格に関しては高いから良い、安いから悪いというわけではありませんが、1回量にどれくらいの成分が入っているかが大切です。
黒酢成分以外にも、各メーカーでコラーゲン入り、にんにく入り、卵黄入りなどがあるので、今のご自分の体に「是非補いたい」というものが入っている商品を購入するといいでしょう。
例えば最近なかなか疲れがとれない、もっと元気はつらつと思ったら「にんにく入り」や「卵黄入り」を。
美肌になりたいときにはコラーゲン入りにするといいでしょう。
黒酢は薬ではないので今日飲んで明日すぐ結果が出るものではありません。
ただ毎日摂り続けることが私たちの健康や美容に役立ってくれるので、お食事に取り入れて、いろいろな食材と組み合わせてみましょう。
黒酢を飲んだから痩せるわけではありませんので黒酢を上手に取り入れることで運動をしたときの脂肪燃焼率を上げたり、食事バランスを気を付けることで健康や美容に大切なビタミンやミネラルの吸収率を上げていきましょう。
※この記事は「薬事法ドットコム」監修済の記事になります。
この記事の執筆者
プロフィール:1976年6月4日生まれ 東京都出身
1998 板橋総合病院
2002 福原病院
2006 介護老人保健施設ふかさわ
2007 介護予防教室、abcクッキング
2008 ケアエイドパール・特定保健指導
2009 町田製菓専門学校、町田福祉保育専門学校 講師 透析教室
2010 埼玉ベルエポック製菓専門学校 講師
2011 蕨戸田看護学校 講師
2013 健康相談
2014 コラム作成、レシピ作成、管理栄養士国家試験教材作り、
食生活アドバイザー教材作り、吉川小児科医院(栄養指導)
コメント:「食事は毎日のこと。美味しく食べて健康であることが大切。楽しく美味しく食べられる食事が健康につながると考えています。」